童画・版画・著書等
外観の三角屋根を内側からも感じられる空間の中に童画・版画・著書等の作品を中心に展示
刊本作品
『刊本作品』とは・・・
制作に当たり何を素材とするかを決め、その素材を生かしながら絵・文字・装幀・函、印刷方法に至るまですべてが一体の作品であるという視点にたち、一冊ごとにそれぞれ特徴ある芸術作品として制作されました。
当初は、「おもちゃ」という概念の中から制作されましたが次第に美の表現を追求した「本の芸術」として完成されていきました。
制作過程も特殊な作品が多く、例えば世界最古の紙「パピルス」を本の素材として用いるために現地から苗を取り寄せて栽培し、紙をすくという工程を辿り、完成までに実に四年半を要したものもあります。
【刊本作品-常設展示】
自らのライフワークとして生涯をかけて制作し、「本の宝石」 とも呼ばれている、139冊の刊本作品に関する展示。
139冊の刊本作品の中から15冊位を入れ替え展示しています。刊本作品専用本箱も展示。
刊本作品№108 ナイルの葦
パピルスの茎で作った紙は、世界最古の紙と言われています。
紙を母体とする本というものからすると、ご先祖であるパピルスで刊本作品を作らねばなるまい、ということから作られました。
幸いにも高山でパピルスを漉いている職人がおり、好調に制作がすすむかと思われました。
ところが、パピルスの紙は、種から育て、収穫し、乾燥させる工程があり、更に、1日3枚しか漉くことができないものでした。
こうして4年半の歳月をかけ、「ナイルの葦」は完成したのです。
ストーリー
美しく純情な少女パピリヨネを取り合う王と詩人は剣を交えて戦ったが、決着はつかず、それを不服に思った王は詩人を暗殺してしまう。
王が大嫌いだったパピリヨネは、ナイルの川に身を投げた。
そこから葦が生え、その葦で出来た紙を人々は「パピルス」と呼んだのだった。
余技作品
コースターや絵入りの小さな陶額等、本人が余技作品と呼んでいた作品を中心に構成するとともに、室内の壁画に刊本作品「迅四郎の窓」の世界を再現したステンドグラスを配置
『螢の塔』とは・・・
武井武雄は、大正末から昭和初期にかけて、子どもの玩具の重要性に関心をもち、日本の郷土玩具を研究、蒐集(しゅうしゅう)し、陳列館をつくりました。 この館は北原白秋により「螢の塔」と命名されました。