開館25周年記念 武井武雄 版画展
2024年1月20日(土)~4月7日(日)
武井武雄ほど、多種多様な版画を追求した作家はいないかもしれません。制作した版画は銅版、木版、層版、孔版などほとんどの版式を網羅しています。意外に思われるかもしれませんが、武井は生涯、版画に向き合い、版画を追求し、ついにはオリジナルの技法まで生み出すほど版画を研究しました。
版画は同じ図柄が何枚も制作できるという特徴を持つ、いわば印刷技術の一つです。武井は、自分の童画作品が絵雑誌などに掲載される度に、思うような印刷がされないことを苦々しく感じていました。そこで印刷について研究し、その美を追求したのが刊本作品です。本の宝石と呼ばれるこの作品群の中で版画を印刷技術の一つとして様々な版式に取り組み、実験的な作品を数多く制作しました。
版画技法を追求する一方で、日本における版画技法の進化もまた、武井に深く影響を与えました。
洋画家・美術教育運動家の山本鼎が明治時代に確立した創作版画は、日本の版画芸術に新境地を開きました。浮世絵などの制作方法は数人で行う分業制ですが、創作版画は制作の行程を全て作家本人が行うという技法で、より作家のオリジナリティが発揮されます。これにより、多くの版画家たちが誕生し、武井もまた創作版画に魅了された一人となりました。昭和19年には版画家・恩地孝四郎に推薦され、初山滋とともに日本版画家協会の会員となります。
本展では様々な版式の作品を紹介しながら、武井武雄の版画美術を広くご覧いただく展覧会です。
会 期 | 2024年1月20日(土)~4月7日(日) |
休 館 日 | 水曜日(祝日3/20は開館) |
開 館 時 間 | 9:00~18:00(受付は17:30まで) |
入 館 料 | 詳しくはこちら |
主 催 | イルフ童画館、公益財団法人おかや文化振興事業団 |
関連イベント
1月20日(土)13時30分~
イルフ童画館学芸員 ギャラリートーク
― 要入館料
― 申込不要
― 3階武井武雄展示室
2月25日(日)13時30分~
イルフ童画館館長 山岸吉郎 トークイベント
― 聴講無料
― 要申込
― 1階絵本ライブラリーはらっぱ
同時開催:2/9(金)-2/18(日)
第12回 日本童画大賞 受賞作品紹介展示
会場:1階絵本ライブラリーはらっぱ/入場無料
第12回日本童画大賞の3部門より、数ある作品から選ばれた未来の童画家たちの受賞作品をご紹介いたします。
どなたでも無料でご観覧いただけますので、お楽しみください。
※写真撮影は禁止となります。ご注意ください。
受賞作品一覧
【タブロー部門】 | ||
日本童画大賞 | 歌 | オレンジ色に染まる頃 |
優秀賞(信毎賞) | 松本 みさこ | 穏やかな時間の中で |
審査員特別賞 | 長野 健司 | ふしぎな時間 |
審査員特別賞 | 晴 | きみのいのちもぼくのいのちもぐるぐるぐるぐる |
審査員特別賞 | おのかつこ | 時をこえて |
【絵本部門】 | ||
日本童画大賞 | オノガワ アサコ | あっぱれ!われらのてんぐさま |
優秀賞(諏訪しんきん賞) | カコナココ | リリーとローズのステキなまいにち |
審査員特別賞 | でみせ てるこ | うみ |
審査員特別賞 | のふらもら | ぎゅっと ぷりんッと |
審査員特別賞 | すずめようこ | うれしくってはずかしい |
【こども絵本部門】 | ||
イルフ賞 | 赤羽 結杏 | さつまいも |
イルフ賞 | 溝呂木 和樹 | THE・チキン |
イルフ賞 | 宮坂 楓花 | 月がみたい |
ラムラム賞 | 池田 風子 | クプルとサックラ |
ラムラム賞 | 宮坂 音哉 | しあわせなねことぼく |
赤ノッポ青ノッポ賞 | 須長 絃 | 星空ができたわけ |
赤ノッポ青ノッポ賞 | 外山 昴 | 風船を追いかけて! |